ベイビーベイビーベイビー
十一、揺れるベイビーたち
Waver1 藤堂
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同じく五月六日の夕刻。
東伊豆にある吉田不動産の母屋の前に、見慣れたRV車が静かに止まった。
慣れた様子で駐車を済ませ車から降りてきたのは、小脇に箱を抱えた藤堂であった。
藤堂は門まで進みインターフォンを鳴らすと、それに応えた吉田の妻に、
「藤堂です。突然すみません。
今日、社長はいらっしゃいますか?」
と尋ねた。
「あら、藤堂さん!ちょっと待っててね」
と妙子からいつも通り明るい応対を受けた藤堂は、その場で足踏みをしながら落ち着かない様子で待つ。
やがてドアが開かれると、そこから出てきたのは、社長ではなく、今インターフォン越しに対応した妙子であった。
同じく五月六日の夕刻。
東伊豆にある吉田不動産の母屋の前に、見慣れたRV車が静かに止まった。
慣れた様子で駐車を済ませ車から降りてきたのは、小脇に箱を抱えた藤堂であった。
藤堂は門まで進みインターフォンを鳴らすと、それに応えた吉田の妻に、
「藤堂です。突然すみません。
今日、社長はいらっしゃいますか?」
と尋ねた。
「あら、藤堂さん!ちょっと待っててね」
と妙子からいつも通り明るい応対を受けた藤堂は、その場で足踏みをしながら落ち着かない様子で待つ。
やがてドアが開かれると、そこから出てきたのは、社長ではなく、今インターフォン越しに対応した妙子であった。