ベイビーベイビーベイビー
Waver4 冴子
*****
午後11時を回ろうとする頃、冴子と真理江はその夜2件目の店にいた。
その店でも、決して早いペースではないものの、相変わらず酒を飲み続けていたようで、アルコールが程よく回った真理江は先ほどから押し黙り、うつらうつらとし始めていた。
方や冴子はというと、アルコールに対して並々ならぬ耐性があるようで、真理江を相手に飲むくらいでは酔うまで行かず、このまま明日の仕事に直行できるのではないかと思える程に、今夜も素面に近い状態であった。
そんなわけで、真理江のやけ酒に付き合いながらも冴子の判断力は保たれており、真理江が自分で歩けるうちに店を出なければ、いくら力に自信のある冴子と言えども、どうにもできなくなる事は予測できた。
そのタイミングを逃さぬうちにと、
「とりあえず、今夜はもう帰らないとね?真理江?」
冴子は真理江に帰宅を持ち掛けると、真理江の返事も待たずにウェイターを呼び、さっさと会計を済ませた。
そして、周りの客がチラチラと見守る中、
「大丈夫? 立てる?」
と真理江に小さく声を掛けると、真理江を抱きかかえるようにして立ち上がらせたのだった。
午後11時を回ろうとする頃、冴子と真理江はその夜2件目の店にいた。
その店でも、決して早いペースではないものの、相変わらず酒を飲み続けていたようで、アルコールが程よく回った真理江は先ほどから押し黙り、うつらうつらとし始めていた。
方や冴子はというと、アルコールに対して並々ならぬ耐性があるようで、真理江を相手に飲むくらいでは酔うまで行かず、このまま明日の仕事に直行できるのではないかと思える程に、今夜も素面に近い状態であった。
そんなわけで、真理江のやけ酒に付き合いながらも冴子の判断力は保たれており、真理江が自分で歩けるうちに店を出なければ、いくら力に自信のある冴子と言えども、どうにもできなくなる事は予測できた。
そのタイミングを逃さぬうちにと、
「とりあえず、今夜はもう帰らないとね?真理江?」
冴子は真理江に帰宅を持ち掛けると、真理江の返事も待たずにウェイターを呼び、さっさと会計を済ませた。
そして、周りの客がチラチラと見守る中、
「大丈夫? 立てる?」
と真理江に小さく声を掛けると、真理江を抱きかかえるようにして立ち上がらせたのだった。