ベイビーベイビーベイビー
思えば、真理江がここ海外事業部に辿り着くまで、この日の朝は普段と比べ物にならないほどの長いものであった。
そう、こんなにも長い朝――。
この日の早朝、真理江は聞きなれない雑音により、自然に目を覚ました。
未だ薄暗い室内を見渡せば、そこは何度か訪れたことのある冴子の部屋であった。
酒を飲みすぎると自分がどうなるかを知っている真理江である。
すぐさま自分が引き起こしたであろう事態を把握し、「あぁ~、やっちゃった!」と飛び起きた。
そしてキャミソールとペチコートだけを纏った姿で、この家のどこかに居るはずの冴子を探した。