ベイビーベイビーベイビー
それを見た藤堂も「やれやれ」といった表情を浮かべると、いつも通りの穏やかな表情へと顔を戻した。
そして、ふぅっとため息を一つつくと、
「そうだね、麻美ちゃんの目を信じることにするよ」
と、いつも通りの優しい口調で麻美に言った。
麻美は嬉しそうに少しはにかむと、
「ありがとう、藤堂さん!
でも本当に心配しなくて大丈夫よ!
私は私のことが一番好きなんだから!」
と、しっかりした口調で藤堂に返した。
その目は麻美の言う通り、何でも見通してしまいそうな力があるような気がした。
〜『ベイビーたちの時間』 麻美 〜