ベイビーベイビーベイビー
10年ほど前に真佐子の夫が若くして他界した際、百合子はその葬儀で真佐子の息子と言葉を交わした事があった。
真佐子に代わり葬儀を取り仕切っていた彼は、受け答えのしっかりとした、頼もしい青年であった。
百合子の記憶では、確か大学進学を機に上京し、そのまま東京で就職しているはずである。
麻美の男性の好みまでは分からないが、家柄を考えても、妙子の家との釣り合いがとれている。
上手くいくんじゃないか――?
百合子は思った。
しかし、問題なのは
「35歳か」
麻美が25歳である事を考えると、少々歳が離れていた。
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