ベイビーベイビーベイビー
Dairy4 綾乃
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「………退屈ねぇ」
晴れやかな日の光が差し込む窓辺、まだ昼間だというのに、綾乃は苦しいつかえを吐き出すように、こんな風な独り言を呟いていた。
東京は町田市。
そこに綾乃の実家はあった。
築30年にはなろうかという、古い5階建てのマンション。
その3階の一角、間取り3DKの一戸で、綾乃は今、両親と3人で暮らしている。
当然の事ながら父親は仕事に出ており不在、また母親は母親で友人に会うと言って出掛けてしまい、朝から綾乃一人が家に取り残された恰好だ。
しかし誰もいないと言うのに、相変わらず綾乃は自分の部屋にいた。
そして何をする訳でもなく、ベランダ越しに見える町並みを、ただぼんやり見ていた。
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