ベイビーベイビーベイビー
  

――と、祥吾は先ほどより深く、眉間に皺を寄せた。

 キリキリと祥吾の後頭部に痛みが走ったのである。


 仕事ばかりかプライベートまで解決しようにない問題が山積しているからなのか、このところ祥吾は慢性的な頭痛に悩まされていた。

 とはいえ、すぐに治まることから薬を飲むまではしていないのだが、祥吾は痛みが走る度に益々と疲労感に襲われた。



 しかし今はそんな事を言っている場合ではない。

 もちろん綾乃や真理江など、プライベートの事で頭を痛めている場合でもなかった。

 融資の話が決まらなければ、先に進めないのが実情。
 祥吾たちは改めて事業計画を見直し、作り直すしかなかった。



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