太郎君のヒ・ミ・ツ♪



あたしより先にズンズン歩いて行く太郎。


「太郎!」

「……。」


何でシカトすんのよ…

ッギャ!!

バタンッ!

痛ッ!!


あたしは石につまづいてこけてしまった。


グスッ…


頬に出来た擦り傷が
涙で染みて痛い。

「たろぉ…」

手についた小さな石を払い落として見えなくなった太郎を捜す。


怒りすぎだよッ…


謝りたいのに。


「君…大丈夫?」


目の前には不良がいた。


「何で泣いてるの?」


不良のくせに優しい?




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