太郎君のヒ・ミ・ツ♪



「華奈子様、着きました。」

ドアが自動で開くと本上さんは車から下りた。


あたしも続いて、下りた。

「いらっしゃいませ。本上様」


ウワッ…

さっきからビビりっぱなしだ…


「さ、岸辺さん座って?」

「はっ…はい。」

「何飲みますか?」

「こ…紅茶で」





□■□■□■□■□■□■□■□


飲み物が配られて、本上さんが話し始めた。


「今日、御呼び立てしたのは…太郎様なお話なんですが。」


やっぱり…


「あなた、太郎様とお付き合いされているでしょ?」


「…………」

「今すぐ別れてくださる?」

「…え?」


言われるのは分かっていたけど…いざ言われると苦しい。


「あたくし、
太郎様の婚約者ですの。」


コンヤクシャ…

こんやくしゃ…

婚約者…



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