太郎君のヒ・ミ・ツ♪



「…はい」

「あっ…岸辺です」

「野衣?」

「由麻ちゃん?」

由麻ちゃんは柚子のお姉ちゃん。

由麻ちゃんは超不良。
外見は怖そうだけどとっても優しい。

「柚子?」

「はい…」

「会わない方が良いかも」



会わない方が良い?



「どー言う意味ですか?」

「……」

「由麻ちゃん…!開けて」

ガチャ…

「野衣…」

「由麻ちゃん…
柚子に会わせてください」



由麻ちゃんは
悲しそうな顔をした。


何?
そんなに柚子に
会っちゃダメなの?


「会っても良いけど…
野衣傷つくよ?」


傷つく…?


「良いです!会わせて…」

「入りな…」


久しぶりに入った柚子の家は少し懐かしい匂いがした。

玄関には5足の靴が並べられていた。


誰かいるの?

あたしは恐る恐る
階段を上がった。


すると…

「キャハハハ!最高〜」

女の声がたくさん聞こえた。


あたしがドアノブに
手をかけた時…



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