太郎君のヒ・ミ・ツ♪



走っていると電話が鳴った。


着信:太郎


太郎だっ…

珍しいなぁ?


「ハァハァハァ…はい」

「野衣?どーした?」

「グスッ…なんもないよ」

「今どこ?」



今?


アレ…

どこだ?

ココ…


「わかんない…」

「何か目印になるもんある?」



目印…

目印…

あっ!

"A高校"
が、目に入った。

「A高校の近く…」

「そっから動くなよ」

そお言うと電話は切れた。

「えっ…ちょっ…」

ツー…ツー…ツー…


携帯を閉じると足が痛いから地面に座った。


「痛たたた…」

足つったし…


太郎…
もしかして
迎えに来てくれるのかな…?



.
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