Black Light
「だからあん時やめろって言ったのに…」
そう言った湊は
いつもみたいにしかめっ面を浮かべて
あらかじめ用意していた薬を塗ってくれる
「痛い!」
「我慢」
口数の少ない湊が、今日みたいに少しでも話してくれる時は
何だかすごく嬉しい気持ちになる
こんな気持ち
もう忘れたと思ってた
心は当の昔に捨てたはずなのに
どうしてだろう
湊といると温かくて
安心できて
自分はここにいていいんだって
そんな気持ちになれるの