【短編】後輩カレシ。
輩
―――――――――――………
ある日の土曜日。
「あ〜、疲れたぁ!」
私たちは三時間程度の部活を終え、帰る準備をしていた。
ヘロヘロになった体を壁に預け、少し休養する。
「先輩、どうぞ!」
「お!ありがと♪」
後輩がはちみつレモンを作ってきてくれたみたいで、私はそれを遠慮なくいただく。
そう、タッパからレモンを一切れ取ろうと立ち上がったとき、
部室の窓から校庭が見えた。
校庭にはたくさんの人の姿。
その中心ではサッカーの試合が行われていた。
「サッカー部、練習試合みたいだね〜。」
一緒に窓の外をのぞいていた久美が言った。
本当だ。他校の生徒が何人もいるのがわかる。