[短編集]恋花
そして、次の日、志望していた高校の合格発表で、私は隣町の高校に通うことが決まった。
新しい環境。
新しい学校。
新しい友達。
私は、また、誰かを好きになれるかな。
実らない恋だったけれど、アキは私に、恋の楽しさを教えてくれたんだ。
教室に君がいるだけで、幸せだった。
話せなくても
部活で汗を流す君を見ている時間が、たまらなく好きだった。
3月13日、初恋からの卒業。
いつかまた会えた日、アキに「好きだった」と言えますように。