[短編集]恋花

そうして、中学1年生になった今日まで、ハヤトは告白をすることをためらわなくなった。


「まあ、別に今どうしても付き合いたいってわけじゃないからいーけど。
でも、ちゃんと考えてよ、おれのこと男だって」


わかってる。

いつもそばで見守ってくれてるハヤトの気持ちは、痛いくらいわかってる。

だから、今もこうやって手を繋いで、自分に言い聞かせてみるのに。

なのに、あたしはあたしがわからない。

好き、ってなに?

付き合う、ってなに?

今までずっと友達だった人が、付き合ったとたん“恋人”になるの?

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