[短編集]恋花
君の笑顔は、まるで太陽みたいで、いつもあたしを元気にしてくれる。
「オレは、友達とサッカーしてたんだ!」
大好きなんだね、友達のこと。
だって、今までに、こんなにも眩しい君の笑顔を見たことがない。
あたしは、そんな君が好きなんだ。
「…そっか」
これ以上何も言えず、あたしは、教室の隅にある自分の机に荷物を取りに向かった。
あたしが荷物を整理している間に、君は汚れた体操着を制服に着替え出す。
本能的に“見てはいけない”と思ったあたしは、さっさと教室を後にしようとした。