夢(ほし)職人ムムとワガママな絵本
「それより、腹が減った。なんかメシくれないか?」
絵本は言います。
俯いていたムムは、顔を上げました。
食事を用意するのは出来ますが、問題は絵本が何を食べるかです。
そもそも絵本に食事なんて必要ありません。ムムはまた考えました。
けど、いくら考えても絵本が何を食べるかなんて思いつきません。
なので、本人に聞いてみました。
「いいけど、何が食べたいの?」
「んー、先がとんがった色鉛筆」