夢(ほし)職人ムムとワガママな絵本



スプーン達は言いました。


「そんなのやってみなきゃ分からないよ」



ちいさな食器は答えました。



そして、がんばってスープをすくいました。


けれど、がんばってスープをすくっても、頭の大きな穴からスープはこぼれてしまいました。


どんなに頑張ってもプルプル揺れるプリンを頭に乗せる事は出来ません。



「やっぱり、君にはできないよ」

スプーン達は笑いました。

「そもそも君、食器なの? 変なデザインね」

バカにするようにスプーン達は笑いました。



ちいさな食器はしょんぼりしながら、その場所から離れました。
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