夢(ほし)職人ムムとワガママな絵本
そこに、うつったのは真ん丸お月さま。



「どうして泣いているの?」



お月さまはたずねました。


「ぼくも、みんなのようにだれかの役に立ちたいの。でも、ぼくはなにをやればいいのか、わからないよ」


ちいさな食器は泣きながら答えました。



「ねぇ…? ぼくはなんのために生まれてきたの? そもそも、ぼくは必要なの? ぼくなんて要らないじゃないかな?」



「大丈夫。君にしか出来ない事があるよ」

お月さまは優しく言いました。
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