夢(ほし)職人ムムとワガママな絵本


辺りは変わり、街になりました。



着飾った女性と男性がいました。



彼らにもムムの姿が見えてないようです。



「お聞きになりました? ロベルト氏、もう本は書きたくないそうよ」 

「はん。やっぱり、素人だな…。がっかりだよ、あいつには……」



そう言って街の人たちは、ロベルトの絵本を地面に投げ捨て、どこか行ってしまいました。 



そこに、一人の浮浪者が地面に横たわりながら、手を必死で伸ばし何かを訴えていました。
< 50 / 69 >

この作品をシェア

pagetop