夢(ほし)職人ムムとワガママな絵本
絵本はムムの腕の中でジダバタ暴れました。



「ぼくは、夢を司る職人だよ! 大丈夫! きっと会えるよ」



ムムは強い口調で言いました。ムムの真剣なまなざしに絵本は黙り込みました。


そして、夜が明けない街をムムは駆け出します。  


「オイオイ、だいぶ街から外れているけど、平気か?」


「分からない。けど、なんかこっちの気がするんだ」
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