夢(ほし)職人ムムとワガママな絵本
床に手とお尻をつきました。

目をパチパチとまたたかせ、床に落ちたその絵本を見つめました。



「あん? 何、見てんだよ」

絵本は怒った様な口調で、ムムに言いました。


変わった声です。


すごくガラガラしていて、もし、性別があるのならきっと男性でしょう。


歳はムムより遥かに上ですが、セルディよりは若い、そんな感じの声でした。 

「…あ、ご、ごめんなさい。えっと、誰の絵本なのか知りたくて……」

ムムは、戸惑いながらも言葉を紡ぎました。


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