†*陽楽学園*†



「はぁ…久々に夢で見たなぁ、この学園入学する前のこと」

あたしは小さくため息混じりで呟いた。

「あん時はほんっとビックリだったよ……」

―柚崎 雛。

17歳の高校3年生。
この陽楽学園の生徒会会長。

けど会長に選ばれた時もビックリ。

この学園には選挙なんてものはなくて、
理事長だかが決めるらしくて。

全校生徒の中で最も美少女だかなんだかが
生徒会長か副会長に選ばれるとか言う話。

もちろん女子だけじゃなくて男子も同じ。
全校生徒の中で最もイケメンな男子も
生徒会長か副会長に選ばれるらしい。

因みに学年は関係ナシで。
だから1年でもなる可能性がある。

まぁ、なんであたしがなっちゃたのかは
未だにわからないけど。(←相変わらず無自覚)

…てか。
だいたいこの学園。
普通の学校とはぜーんぜん違う。

まず、学校側から来る“入学招待状”が
届けば、試験も面接もナシで自動的に入学決定。

―そう。
この学園は、
イケメン男子と美少女女子しか取らない学園なのである。

なので、全学生の憧れの学園。らしい。

しかも大金持ちの学校でもないのに
なぜか校舎はものすごく豪華だし
(でもお坊ちゃま・お嬢様が大半ではない)

入学当初だって相当あたし驚いてたもんなー
このおかしな学園に。

まぁここに入学してもう3年が経とうとしているし。
さすがにもう慣れたわ。この雰囲気に。
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