爆走ハラスメント〜ツンデレ生徒会と硬派な王子達
葉子も和葉の異変に戸惑っていた。


「こら和葉。そんな言い方無いでしょ?周防君、昨日は和葉を助けてくれて、ありがとう。」


葉子は、自慢の優しい声で真幸に話し掛けた。しかし、真幸は反応しない。


時々いるのだ。coolぶってそっけないフリをする奴が。こいつもそのタイプか…。葉子は再び言葉を続けた。


「昨日借りたジャージは、出来るだけ早く返すから。いいわね?和葉。」


和葉が頷(ウナズ)いた事を確認したので、葉子はさらに続けた。


「最後に一番大切な話。…ねぇ、どうして私がこの部屋の鍵を掛けたか分かる?」


その言葉に反応した真幸は、2、3秒動きが止まった。その後は、白米だけを食べ続けた。


真幸の頭の中は、妄想が広がっていた。


「もしかして、昨日のお礼とか言って、2人がかりであんな事やこんな事を…。まさか、初体験をこんな形で迎える事になるとは!しかも校内でだぞ!?いきなり最初からそんな場所でって、参ったな。しかも2人とも、めちゃめちゃ可愛いんですけど!?この学校来て良かったぁ!!おめでとう俺!おめでとう!脱・チェリー!!」
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