爆走ハラスメント〜ツンデレ生徒会と硬派な王子達
秀一はどこか腑に落ちない様子だったが、そう言う事ならとチケットを受け取った。


「やった♪これで残り27枚だね。」


和葉は嬉しそうに飛び跳ねると、真幸に抱きついた。だがすぐに自分の行動に気付き悲鳴をあげた。


「きゃあああああ!何触ってんのよ!」


ばっちーーーーん!


和葉の平手が真幸の頬に直撃した。


「はぁあああ!?抱きついたのは、そっちだろ!?」


理不尽なビンタと言葉に、真幸も反撃する。そりゃそうだ。


「か、格闘家なら、私が抱きついても避(ヨ)けれるでしょ!」


「五条、それを言うなら『ビンタくらい避けれるでしょ!』が正解だ。」


変なトコロを気にする秀一。


「アホ秀!訂正してる場合?ごめんね真幸君。和葉、落ち着いて…。」


「周防も落ち着けよ。大して痛くも無かったろ?見せてみ?」


秀一もフォローに入る。真幸の顔にあるビンタ跡を見ようとして、顔に手を触れようとした…が、素早く真幸に手を振り落とされてしまった。


ふにゃ。


「え?」


「ん?」


「いゃあああああ!」


本日2度目の悲鳴の主は、葉子だった。
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