爆走ハラスメント〜ツンデレ生徒会と硬派な王子達
「差し詰め秀一は、女王陛下をお守りするナイトだからな。強くないといけないわけか。」


秀一をちゃかす真幸に、葉子は大笑いして否定した。


その時和葉は、私のナイトは真幸君よと思っていた。


「まさか。私は女王じゃないわよ。私こそ和葉姫をお守りするナイトだわ。」


〈女王=葉子〉などと言ってはいないのに、自分の事だと思うあたり〈女王=葉子〉だと言う自覚があるようだ。


真幸も〈女王=葉子〉のつもりで言っているので、問題はないが。


「思いついたんだけど。」


秀一が突然閃(ヒラメ)いた。


「今、俺は副会長兼〈運動部〉総轄部長なんだ。〈運動部〉部長は、各運動系の部長の誰がなっても良いんだけど、皆嫌がって俺がやってる。そこで真幸が「総合格闘技部」を作って部長になれば、〈運動部〉の部長の座をお前に譲る。」


真幸は大声で不満の声を上げた。


「はぁ!?やらねぇよ!部長なんて!」


葉子は秀一の言わんとしている事が分かったようだ。和葉はまだ話が見えず、きょとんとしている。


「なるほどね。それならチケットが余っても、部費で消化出来るわね。値引きして売ってもいいわ。」
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