爆走ハラスメント〜ツンデレ生徒会と硬派な王子達
「じゃあねぇん、真幸クンっ」


むんずっ。もみっもみっ


「っ!?」


太陽は真幸の尻をがっしり掴(ツカ)むと、2度3度と揉(モ)んだ。


そして素早くギアとスタンドを戻すと、あっと言う間にいなくなってしまった。


「な…。浜松、お前のニーちゃんって…何なんだ。」


茫然とする真幸に、葉子は笑顔で答えた。


「ただの馬鹿よ。」



*****


「周防のやつ、良い肩してたぞ!尻筋(お尻の筋肉)もなかなかだったし。…勝てそうか?」


太陽が大声で、後ろにいるディランに話し掛けた。


「そうだな。試合も、勝ち負けも、どうでも良かったんだが…葉子ちゃんに群がる蝿なら、叩き潰させてもらう。」


的外れな解釈で、ディランは闘志を燃やしていた。


「うぇ!?視察に行ってたんじゃなかったのかよ?お前、何しにいってたの?」


太陽は、屈託のない笑顔で笑った。


「飛ばすぞ。」


そう言うと、太陽はアクセルを回し、素早くギアを上げる。


初夏の晴天の下、エンジン音が威勢よく鳴り響いた。
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