爆走ハラスメント〜ツンデレ生徒会と硬派な王子達
2人の周りには、チャイムが鳴っても人集(ヒトダカ)りが出来ていた。担当の岩倉がやって来て、席に着くよう促(ウナガ)したところで、やっと教室内は静かになった。静かになった教室で、岩倉が挨拶を始める。
「え〜、2―Aの担任になります。岩倉です。殆どの人が1年から上がって来てると思いますが、他の学校からの転校生もいるので紹介します。周防君、入って。」
ガラガラガラ…
引き戸が開くと、真新しい学ランを腰履きした生徒が入ってきた。その容姿に、女子生徒は黄色い歓声を上げる。
真幸の無造作に短くカットされた黒髪と、一重の切れ長の目が周囲に黒豹のごとくシャープな印象を与えた。
「周防 真幸(スオウ マサキ)君だ。まだクラス委員も決まっていないし、生徒会長の五条が面倒を見るように。じゃあ周防君は、あそこの空いている席について。」
岩倉はあまりにあっさりと、和葉に真幸の世話を任せた。和葉は岩倉の話を聞いていなかったので、女子生徒の羨ましそうな視線を、不思議そうに受けとめていた。
真幸が現れた時から、和葉は何か引っ掛かるものがあった。それを思い出そうとして、話を聞いていなかったのだ。
「え〜、2―Aの担任になります。岩倉です。殆どの人が1年から上がって来てると思いますが、他の学校からの転校生もいるので紹介します。周防君、入って。」
ガラガラガラ…
引き戸が開くと、真新しい学ランを腰履きした生徒が入ってきた。その容姿に、女子生徒は黄色い歓声を上げる。
真幸の無造作に短くカットされた黒髪と、一重の切れ長の目が周囲に黒豹のごとくシャープな印象を与えた。
「周防 真幸(スオウ マサキ)君だ。まだクラス委員も決まっていないし、生徒会長の五条が面倒を見るように。じゃあ周防君は、あそこの空いている席について。」
岩倉はあまりにあっさりと、和葉に真幸の世話を任せた。和葉は岩倉の話を聞いていなかったので、女子生徒の羨ましそうな視線を、不思議そうに受けとめていた。
真幸が現れた時から、和葉は何か引っ掛かるものがあった。それを思い出そうとして、話を聞いていなかったのだ。