僕の左側
それでも今はだいぶあいつの亡霊に囚われることもなくなった。

あの日あいつの手にわたることのなかった手紙はまだ持っているけど、それをあいつに渡すことはきっともうないだろう。


そして、あいつがいなくなってから4年経った今でも、僕にはぬけない癖がある。

それは、左側を向いてしか、寝られないということ。
< 13 / 16 >

この作品をシェア

pagetop