メトロノーム 【完】
「七海は?」

「私は美容師の専門学校。」

「マジで?おめでとう!七海、夢だって行ってたもんな。」

「ん、ありがと。」

「俺、卒業したら七海に切ってもらおうかな。」

「そんなすぐ切れないってば。」


隼人の言葉にお互い笑顔になる。


「あ、でも俺が行ったら彼氏が嫌がるなぁ。」



目を合わせずに、少し首を傾けながら隼人が言う。



「私、彼氏いないよ!」

「へ?」

マヌケな隼人の声が耳に入る。
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