メトロノーム 【完】
スキップ混じりに教室に帰ると

私の浮かれっぷりに気づいたのか、里菜が笑顔で迎えてくれた。



「進路、どうだって?」

「地元で就職だって。」

「そっか~。じゃ、会おうと思えば会えるね!」

「うん、そうなの!

でね!隼人が私のチョコが欲しいだって!!」

「え?本当?七海やったじゃん!」



二人で手をつないで、ぴょんぴょん跳ねる。

神様が私にくれた最後のチャンス。



好きって伝えなきゃ。

隼人のことが大切だって伝えなきゃ。

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