forget-me-not

「あぁぁー
　すぐに連れてくるって
　言ったのに
　結構時間たっちゃったな」


「すっすみません」


「よし！！走るよ！」


勢いよく私の手を
引っ張って走りだした


あぁ、風が気持ちいい


ふと顔を上げると
回りはすっかり夕日に包まれていた


「きれい・・・
　お日様が海に飲み込まれちゃう」


「えっ？？
　今なんか言った」


振り向いた相馬さんと目があった



「・・・・」


「い・・いいえ・・
　いや・・・きゃっぁぁあ」


バランスを崩しよろめいた


「あぶな・・・・」

2人で必死にバランスを取ろうとするが


「やばっ・・転ぶ」


ドサァァー

2人は砂浜に転がった


「・・・・」


「あっ・・」


お互い砂まみれの姿が滑稽で
もうなんかおかしすぎて笑い転げた


「ぶっはぁぁぁぁぁあ」


「もうーゆいちゃん」


「えっだって
　相馬さんがいきなり
　振り向くから･･･」


相馬はゆいの髪を
ぐしゃぐしゃにしながら

「俺のせいにしたなぁ」

っととてもきれいな顔でわらった

男の人にきれいなんて
おかしいかもれないけど


夕日に照らされた相馬さんの顔は


ほんとにきれいだった