forget-me-not
神崎の姿が見えなくなると
急に顔色を変えゆいの腕を強く握り
無理やり校舎の裏に連れて行った

「やっぱお前ただの
 馬鹿だな・・」

ジリジリ鏡夜が詰め寄る

「あの時ちゃんと
 口止めしとけば良かった・・」

ニヤッと口角だけを上げて笑う

「馬鹿は体に教え込まないと
 覚えられないのかな・・・」

怖くて体が動かない


「ごっごめん
 ―――きょうちゃん・・」


ブラウスのボタンに手をかける
いたぶるようにゆっくりと外していく

プチッ

プチッ

首筋の生暖かい感触に思わず声がでた

「ヒァッ・・」

「へぇー
 ゆいは首が感じるの?クスッ」

その言葉に全身が沸騰したように
熱くなる


「首まで真っ赤」


楽しくてしょうがない


そんな顔で私を見下ろす鏡夜の顔が…


なぜだろ?



―――凄く綺麗に見えた














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