forget-me-not
「ははっ・・・
 すげー兄貴からの着信」

小さくなったゆいを横目で
じーっと睨むが一向に口を開かない事に

どんどんイライラが募るだから
余計に苛めてやりたくなった


「兄貴に会いに来たんなら
 連れてってやろうか??
 大学すぐそこだし」

その言葉にハッとして
やっと俺のほうを見た・・・


なに今頃慌てて言葉探してんだよ

「そっそうだ・・鏡ちゃんは
 此処で何してたの?」

それで話を反らしたつもりか・・・

「俺らの親父ここの大学の教授なの
 だから優秀な俺は高校生から
 研究のお手伝い、もちろん
 兄貴もここの学生」

兄貴って所をわざと強調して言った

「じゃぁ今日も・・・?」

おっおいおいスルーかよ・・・


「いや、徹夜明けで今から帰るとこ
 あそこの定食屋で朝飯も食ったし・・
 ふぁあ~ねみぃ~」

わざとらしく大きなあくびをしながら
ゆいをチラッとみた


よし今度はどうだ!!すげぇーキーワード
出してやったぞ『定食屋で朝飯だぞ』
これに気づかないようなら
お前の脳みそは虫以下だ











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