forget-me-not
「あぁ~腹減った~もう帰ろうぜぇ」

そそくさと帰ろうと背を向けた
鏡夜の服の裾をゆいはギュッと掴んだ


「鏡ちゃん・・・
 ―――あの・・・ありがとう」

恥ずかしそうに下を向くゆいを思わず
抱きしめたくなった・・・


「―――――ッ」


何でゆいが必要としてるのは

―――俺じゃないんだ


こんな気持ち気づかなきゃ良かった



「鈍いんだよ、ミジンコ」


「フン」っと鼻で笑って歩き出したその時




「なんだよ~3人して~」


何とも場違いな声で叫んだ男がいた

< 90 / 92 >

この作品をシェア

pagetop