人魚姫の涙~先生への想い~
海がすぐ近くにあるこの学校は
風にのって潮のにおいが飛んでくる。
体育館ではまだボールの音が響いてる。
ここあんまり通りたくないけど、通らなきゃ外出れないし。
しかたなく体育館の真横を通って、下駄箱に行く。
海でも行こうかな
あんまり行ったこと無かったし
どうせもう学校終わる時間だから、変じゃないよね。
行こう
「は~!疲れた!!」
突然、体育館のドアが開いた。
今、授業が終わったんだ。
やだ
とっさに下駄箱の裏にしゃがみこんで隠れた。
早く行ってよ
早く・・・
「ていうかさ、転校生の子さぁ、来てなくない?」
びくっとした。
私の・・・ことだよね。
汗ばむ手をぎゅっと握って、目を閉じる。
何?
悪口?