人魚姫の涙~先生への想い~
「あ~そういえばいなかったね~」
「つか、うち話しかけてあげたのに無視されたんですけど~」
「うわ!!綾子かわいそ!あの子何かやたら暗いし」
「あれだよ、ひとりにしてよってタイプじゃん?誰もお前と関わらね~よって感じ」
「あはははは!不登校になりそうじゃない?」
「なるなる!明日辺りはもう危ないね~」
ははははって、笑い声がだんだん遠くなってく。
階段を上ったのか、もう話し声は聞こえない。
息が苦しかった。
あれがあの子たちの本音・・・
あんまりにも
予想通りで
気持ち悪いよ
本当
人間なんてどうしようもないね。
愚かで
打算的で
結局自分が大切で
もうやだ
こんな世界で
生きていくしかないの?
疲れたよ
ひとりぼっちでいるのも
馬鹿で愚かな人間に囲まれるのも
全部
全部