人魚姫の涙~先生への想い~
『別居』なんて、ほとんど別れたのと一緒だった。
連絡なんてとらないし
それどころかお互いの存在すら認めようとしない
だけど
それでも私を『娘』として見てくれるお父さんが大好きだった。
逆に
いつもお父さんの悪口を言い、けなす言葉ばかりしか吐かないお母さんが大嫌いだった。
だから別々に暮らすときも
私はお父さんについていくつもりだった。
だけど
『はるちゃんはお母さんと暮らそうね』
そうお母さんに言われたとき
嫌だと言えなかった自分がいけなかったのかな
もしあそこで私が嫌だと言えば
お父さんが裏切られることもなかったのに
おとなしくついていくことしかできなかった
その行動すらも
私を信じていたお父さんを裏切るってことだったのにね
何度悔やんでも悔やみきれない
あの寒い日
本格的にお父さんを裏切った、あの日・・・