人魚姫の涙~先生への想い~
パチパチパチ・・・
たくさんの拍手の音に、足が震えてきた。
ステージの上からは、客席がよく見えないや。
先生はきっと、あの辺りにいるのかな・・・。
頑張ろう
拍手がなり止んだ頃、指揮者の子と同時に客席へお辞儀した。
少し震えたままの足で、イスに座る。
鍵盤に指をのせて、深呼吸をした。
泣きそうになった。
ただなんだか、悲しくなった。
そんな気持ちを抑えながら
指揮者の指揮に合わせて
私はピアノを弾いた。