brother
行きの電車。

「福井?まぢか…電車一緒だとは。」

「神崎先輩?」

神崎先輩はあたしの憧れの人。


「福井に言いたい事があって…」


神崎は美羚と共に駅から降りた。

へ?何だか…恥ずかしいな。

「なんですか?」

この気恥ずかしさをどうにかしたくて、美羚は改札を出ながら聞いた


「ずっと前から福井のこと…~」


一番大事なところは改札音によって消された。


先輩の言いたいことって…


「好きだったんだけど…」

神崎先輩は頭をかきながら言った。



はぃ?


あたしの頭はクラッシュ状態。


先輩があたしのこと好き?


聞き慣れない言葉に動揺しまくりのあたし。

「先輩?あたしを好きなんて冗談ですよね?」

美羚は神崎を見つめた。

神崎は少し目をそらしてから


「本気だよ?」

と微笑んだ。

ってかあんなにも憧れてた人があたしを思っててくれたなんて…


「あたしも好きです。」


返事はもう決まっていた。

何故かびっくりしていた先輩を見て笑った。


「先輩?」

神崎は美羚の手をとり歩きだした。


ドキドキ…心臓はMAXで稼働。

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