青の微熱
「私も・・・

トビがいなくなった事は
忘れられない。
いつも自分を責めてた。

祐介と会わないほうが
トビにとっても
償いになるのかなと
ずっと思ってた。

でも、今日ライブに行って
トビの声を聞いた気がしたんだ

祐介のライブに一緒に行った
日のトビが思い出されて
ずっと泣いてたよ。

でも、確かに
トビは祐介を愛していたし
私の背中を押してくれた

私達を許してくれてる・・て
そう心から思えたんだ

前を向いて生きなきゃって
トビが教えてくれたの。」


「だから、また
俺たち、会えたのかな?」


「きっとそうだよ」

二人で泣きながら
肉じゃがを頬張った。

ここはもう
閉ざされた秘密の部屋じゃない
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