青の微熱
「じゃ、純。

お前は俺と一緒に来るだろ?」

祐介がお墓に向かって言った。


「トビは、
空中を飛べるからいいよな!」

浩太が冗談言って
舞子と美紀が笑った。


「そうだな。

お前は小さい頃から
ジャンプが得意だったな!」

祐介が切り返した。


その時、パサパサっと
乾いた音がした。


振り返ると
トビのお墓に蝉がとまった。


そして・・・

その小さな体で
私たちに向かって
思いっきりジャンプした!




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