今日も君が笑顔でいられますように
「さくちゃん?」
そこにいたのはさくちゃんだった。
「満月?」
私の声に驚いたように振り返る。
「さくちゃんもお参り?」
「あぁ、うん。満月も?よく、ここに神社があるって解ったな」
「まぁ、道に迷っちゃって。そしたらここに着いた」
私が言うと呆れたような顔をしたさくちゃん。
「なんで迷うかなぁ。まぁいいや。お参りしたら、一緒に帰ろ」
「うん。ありがと」
さくちゃんと一緒にお願い事をした。
賽銭箱に25円を投げ入れる。
「なんで25円?」
さくちゃんが不思議そうに呟く。
「重々ご縁がありますように。って」
「あぁ、そういう意味ね」
じゃあ俺も。
そういって、さくちゃんも25円を投げ入れる。
目をつぶって、願い事を呟く。
神様に届くように何度も何度も。