今日も君が笑顔でいられますように





「なんでそう思うの?」

「いや、なんとなくだけど」


「なんとなくかぁ。そっかぁ」



そう言うとまた上を見る。




「俺さぁ、昔嫌な事あると一人でここに来て泣いてたんだ」


「一人で?」


「そう。一人で」



そんなの初めて聞いた。

さくちゃんは一人じゃないと思っていた。


じーちゃんとばーちゃんがいて、そんな風に一人で泣いてるなんて知らなかった。




「それを言う為に私を呼んだの?」


何だかその為だけじゃない気がした。



「んーん、違う」


「じゃあ何?」





< 22 / 31 >

この作品をシェア

pagetop