今日も君が笑顔でいられますように
「私はね、要らない人間なんだよ」
言っちゃった。
さくちゃんは何も言わない。
こんなこと言う子変だと思ったかな。
やっぱり言わなきゃ良かった。
「なんでそう思うの?」
「だって、私出来損ないなんだもん。馬鹿だし、中学受験失敗するし」
何べらべら喋っちゃってるんだろう。
「家族もみんな私なんつ要らないって思ってる」
でも、もう止まらない。
「お母さんよく言うし、家族の恥だとか、産まなきゃ良かったとか」
さくちゃんはまた黙って聞いてる。
「私、生まれてこなきゃよかったのかなぁ」
そう言った瞬間、さくちゃんに強く抱きしめられた。