今日も君が笑顔でいられますように
「じーちゃんたちは、俺のこと引き取ってよかったって思ってるのかな」
ふいにさくちゃんが言う。
私はただ聞いているだけだった。
「満月の両親だって反対してたじゃん。俺相当嫌われてるみたいだし」
やっぱり私は答えない。
さくちゃんは別に答えを求めているわけじゃないと思ったから。
「満月は生まれてこなければ良かったって、自分は要らない人間だって言ったけど、それは俺のほうなんだ」
涙は流れていないけど、泣いているみたいだった。
「いつかまた親と同じように捨てられるんじゃないかって、怖いんだ」