今日も君が笑顔でいられますように




どれくらいそうしていただろう。


泣き止んでもまだ私たちは抱きしめ合っていた。


この手を離したくない。

そう思ってしまう。






「なぁ、満月。好きだよ」


は?


好き?


「いきなり何!?」


あまりにもびっくりして、さくちゃんから離れようとしたら、また強い力で抱きしめられた。


「いきなりじゃないよ。ずっと好きだった。まぁ、今言うつもりじゃなかったけど、なんか今言いたくなったから」


なんだそれ。


「ねぇ、満月は?」


「私は‥‥。


私もさくちゃんが好きだよ。ずっと好きだったよ」



ちょっとだけさくちゃんを見上げると、あの太陽みたいな笑顔だった。



あぁ、やっと見れた。



私もつられて笑顔になれる。





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