今日も君が笑顔でいられますように
さくちゃんが私の荷物を持って歩き出す。
じーちゃんの家へ続く一本道をさくちゃんと話ながら歩いた。
さくちゃんと話すのは楽しい。
好きだからだろうか。
よく解らないけど、私は昔からさくちゃんの笑顔が好きだった。
太陽みたいに周りを温かくしてくれる。
そんなところに惹かれていた。
「しっかし、本当におっきくなったなぁ」
やっぱり笑いながら言う。
あれ、何かが違う。
気のせいかもしれない。
でも、さくちゃんの笑顔がちょっとだけ寂しそうだった。
前に会ったときみたいな太陽みたいな笑顔じゃなくて、ちょっとだけ寂しそうな笑顔。
成長したからだろうか。
そうだとしても、自分の知らない間に親しい人が変わってしまいのはなんだか寂しい。
仕方ないことだけど、ちょっとだけ取り残されたような気分だった。