今日も君が笑顔でいられますように



「まぁ、みっちゃん。久しぶりだねぇ。さぁさぁ、疲れたでしょう。ご飯出来るまで部屋で休んでなさい」



私とさくちゃんがそんなやり取りをしていると、奥からばーちゃんが出て来た。


72にしては若々しい。

しゃきっとしているし、とても72には見えない。



「ばーちゃん久しぶり」

そう言うと目を細めて嬉しそうに笑う。


「本当におっきくなって。綺麗になったねぇ」


綺麗になっただなんて。

ちょっと違う気が。

まぁ、悪い気はしない。

どちらかと言うと嬉しい。



人間とか現金なもんだ。






朔、部屋に案内してあげなさい。
そう言いながらばーちゃんは台所に向かっていった。



「じゃあいこっか」


さくちゃんはまた、私の荷物を持ってくれて階段を上っていった。



さくちゃんは優しい。


そんなところも好きだ。





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