キケンなかおり
「大希っ!あんたマジでカンナ先輩を補佐役から外す気かよ!」



「ふんっ。僕は元々アイツがきにくわないんだ。


あんなおちゃらけた性格のヤツ、未だに生徒会役員だなんて信じてない!」



わたしの言葉に大希がそう応えた


「でも....大希だってわかってんだろ!?カンナ先輩がどれだけ頑張っているか!」



「......」




あたしはカンナ先輩と仲良くなってから、彼の頑張る姿には驚かされた



普通は何処の学校にも生徒会のシステムがあり、会長・副会長などがいる


でもこの学校には副会長補佐という特別な役員がある


一般的には会長の補佐を主に副会長が....

そして副会長の補佐を書記や会計がするようになっている


しかし、この学校には実は....


委員会がない



図書委員、保健体育委員、風紀委員、学級委員.....


そういったものがここにはないのだ


だからそれら委員の仕事は生徒会役員が全てすることになっている


そしてその仕事を主にするのが副会長補佐なのだ


かつては、他の仕事で手がいっぱいだった会長のかわりに副会長が委員の仕事をしていたらしい。



しかし、ここ数年会長の仕事が急激に増えてきて、副会長も会長の仕事を手伝うことになり、今までやってきた委員の仕事を新しく作った副会長補佐という役員に任せたというわけだ



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